お菓子に文字を入れたいのに、チョコペンがない。しかも今回はチョコ以外で仕上げたい、ということはありませんか?
チョコ以外の代用品は、粉糖と水で作るアイシングが基本の候補です。乳成分を使えるなられん乳のアイシング、ココアを使えるなら茶色いペーストも選べます。描く土台と使えない材料を確認し、少量で試し描きしてから仕上げましょう。
ここで代用するのは、文字や模様を描く役割です。チョコペンと同じ味や硬さ、保存性になるという意味ではありません。食物アレルギーなどが理由なら、「チョコ不使用」という呼び方で選ばず、材料そのものを確認してくださいね。
チョコ以外の代用品は描く土台と仕上がりで選ぶ
先に決めたいのは、何色にするかよりも、どこへ描くかです。乾いたクッキーに線を描く場合と、クリームを塗ったケーキにメッセージを入れる場合では、同じ配合をそのまま使えるとは限りません。見た目が似ていても、確認したレシピと土台が違えば、別に試す必要があります。
| 候補 | 選ぶ場面 | 確認すること |
|---|---|---|
| 粉糖と水のアイシング | 白い線や色付きの模様を描きたい | 描くための固さに調整する |
| れん乳のアイシング | ミルク風味のデコレーションにしたい | 乳成分を使えること |
| ココアペースト | 茶色い線で描きたい | ココアを使えること、仕上がりを試すこと |
この表は、候補を絞るための入り口です。たとえば白いクッキーに茶色い顔を描きたいならココア、色を付けた線で飾りたいならアイシング、というように、欲しい見た目から選べます。ただし、食べられない材料がある場合は、色や手軽さよりそちらの確認を優先します。
また、立てて飾るパーツを作りたいのか、表面へ直接描きたいのかも分けておきましょう。この記事で紹介する配合は描画用の候補で、チョコのような立体飾りへの置き換えは保証できません。目的を「表面に短い言葉や模様を添える」に絞ると、代用品を選びやすくなります。
クッキーに文字や模様を描く代用品
手元の材料で試すなら、確認できる配合を基準にするのがおすすめです。初めから材料をいろいろ足すより、ひとつの作り方で固さを見たほうが、直す場所も分かります。
水で作るアイシング
白い文字や色付きの線を描きたいときは、粉糖を水で練るアイシングが候補です。共立食品の作り方では、基本の分量として粉糖70g、水小さじ2、レモン汁と食用色素各少々が紹介されています。水分はまとめて入れず、様子を見ながら混ぜる方法です。
文字を書く場合は、面を広く塗る場合より、線の形が残る固さを目指します。共立食品では、線用はスプーンからゆっくり落ちる状態、面塗り用はたらりと落ちる状態として分けています。配合どおりに混ぜたら終わりではなく、実際に線を引いて確認するところまでが準備です。
固くて出しにくければ水分を少しずつ、ゆるければ粉糖を加えて調整します。たとえば短い名前を入れたいときは、先に同じ土台の端や試作用のクッキーへ描き、隣の線がつながってしまわないかを見ます。手元の材料を無理に全部使い切ろうとせず、必要な固さを保つことを優先しましょう。
色を重ねる場合も、濡れた線の上へすぐ描き足す前に、先の模様の状態を確認してください。乾かしてから別の色で描くという公式の手順に合わせると、作業の順序を決めやすくなります。
れん乳で作るアイシング
乳成分を使えるなら、れん乳と粉糖を混ぜる方法もあります。森永乳業のれん乳アイシングは、加糖れん乳40gと粉糖50gを混ぜ、食用色素で色を付けてクッキーへ飾るレシピです。ミルク風味を楽しみたいデコレーションに向く候補になります。
水のアイシングとは材料が違うので、れん乳を使うなら、れん乳用の配合から始めましょう。水の量をそのままれん乳へ置き換えるのではなく、選んだレシピの分量を基準にします。公式では、固いときはれん乳、ゆるいときは粉糖を加える方法が示されています。
たとえば、白い線を描きたいけれど、家にはれん乳もあるという場合に検討できます。ただし「白いから水の配合と同じ」「チョコではないから乳を避ける人にも使える」とは判断しません。甘みやミルクの風味を加えたいか、食べる人が乳成分を使えるかを先に確かめてください。
また、この配合の紹介先はクッキーのデコレーションです。生クリームの表面や、箱へ入れて持ち歩く仕上げへ使う場合まで、同じ結果が確認されているわけではありません。用途を変えるときは本番の菓子へ描く前に確かめ、合わなければ別の飾り方へ切り替えましょう。
ココアで茶色い線を描く
茶色い文字や顔を描きたい場合は、ココアパウダーを使う方法があります。管理栄養士・料理家の辻本なみさんのレシピでは、ココアパウダー・砂糖・水を混ぜ、袋の先から絞って描く方法が紹介されています。詳しい分量はリンク先の原著レシピで確認できます。
この方法は、チョコレート製品を溶かす工程を使わず、ココアで茶色いペーストを作るものです。「チョコを買い足さずに描きたい」という目的では候補になりますが、ココア自体を避ける必要がある人へは使えません。何を使わないための代用なのかを、ここで分けておきたいですね。
使うココアの種類も確認しましょう。ロッテの製菓材料Q&Aは、飲用ココアには砂糖や香料が加わることが多く、ココアパウダーからの置き換えを勧めていません。手元の飲料用の粉を、原著レシピと同じ材料だと考えないことが大切です。
やわらかいときはココアパウダー、固いときは水で調整するのが原著の方法です。ただ、文字が描けることと、チョコのように固まって持ち運べることは別です。乾燥時間や日持ちを推測せず、試作した線の状態と使う場面に合わせて判断してください。
チョコペンの代わりに使う手順
材料が決まったら、「入れ物を作る→線を試す→固さや太さを調整する→本番へ描く」と進めます。最初から菓子の中央へ書かず、道具と中身を別々に確認すると落ち着いて仕上げられますよ。
コルネに入れて試し描きする
市販のペン型容器がなくても、オーブン用シートで作る紙のコルネを使えます。共立食品の公式ページには、三角形の紙を巻き、先を閉じた形にして中身を入れ、上部を折ってから先を切る手順が載っています。詳しい折り方はページの図を見ながら確認してください。
ここでの道具は食品に使えるものを選びます。身近にあるという理由で、食用以外の接着剤や工作用の絵の具を混ぜることはしません。色を付ける場合も、レシピで示された食用の材料を使います。紙の巻き方が安定しないときは、無理に本番へ進まず、食品用の絞り袋を用意する選択もあります。
コルネの先は、小さめに切って試し、必要に応じて調整しましょう。大きく切った口を細く戻すことはできないためです。いきなり長い言葉を書くより、短い線や点を出し、押す力を弱めたときに止められるかを見ておくと、文字の始まりと終わりを確認できます。
ロッテもコルネは線の太さを調節でき、中身をアイシングにできると案内しています。ペンの形そのものを再現するより、食べられる中身を狙った位置へ出せる道具を選ぶ、という考え方で大丈夫です。
線の固さを直してから仕上げる
試した線が流れて広がるときは、中身のゆるさを確認します。粉糖のアイシングなら粉糖で調整し、ココアペーストなら原著の方法に従ってココアを加えます。どちらも、別の材料を足して急に直そうとするより、選んだ配合の範囲で戻すほうが、次に変える点を判断しやすくなります。
反対に、押しても出にくいときは、固さと出口の状態を分けて見ましょう。中身が固ければ配合に対応する水分を少しずつ足し、先が閉じていないかも確認します。出にくいまま強く押す前に、いったん中身をボウルへ戻して混ぜ直し、選んだレシピに合う固さへ調整しましょう。
もうひとつ見たいのが、文字同士の間隔です。線を出せても、細かな部分を詰め込みすぎると、書きたい形を残しにくくなります。試し描きの結果に合わせて、文字を少し大きくする、飾りを減らす、短いメッセージへ変えるなど、デザイン側を直す方法もあります。
ここは作り方を増やす場面ではなく、今の中身で描ける形を探す場面です。面を塗る固さと、輪郭や文字を描く固さを混同せず、線が落ち着いてから本番へ移りましょう。手が止まるほど調整が難しければ、文字を省いて点や簡単な模様にする選択もできます。
代用を避けたい条件と困ったときの判断
材料を変えれば、元の道具でできたことがそのままできるとは限りません。描きやすさだけでなく、完成後に置く場所や、食べる人の条件まで確認して選びましょう。
土台と仕上がりが合わないとき
クリームを塗ったケーキへ直接書きたいときは、クッキー用のアイシングレシピをそのまま当てはめないようにします。今回の公式配合にはクッキーに描く例がありますが、湿った土台でも同じように乾く、形が保たれる、とまでは確認できません。まず同じ仕上げの一部で様子を見る必要があります。
直接描くのが難しければ、食べられる材料のクッキーへメッセージを描き、仕上げの際に添える案があります。これはケーキの表面へ描く方法の完全な代用ではなく、描く土台を変える方法です。別の菓子を加えるので、その材料も食べる人に合うか確認してください。
持ち歩く予定がある場合は、完成直後の見た目に加え、箱やほかの飾りへ触れたときの状態も、実際の置き方で確認しましょう。今回紹介した配合には、異なる土台や持ち運びに共通して使える乾燥時間・保存期間は示されていません。状態を確かめられないまま、本番の持ち運びへ使わないようにします。
本番までに試す余裕がなく、文字が崩れると困る場合は、無理に代用品で仕上げなくても大丈夫です。材料表示を確認できる製菓用の描画材料を用意する、文字を使わない飾りへ変えるなど、必要な仕上がりに合わせて選び直しましょう。候補を増やすより、失敗すると困る条件を先に外すことが大切です。
アレルギーが理由なら表示を確認する
食べられない材料があるためにチョコ以外を探しているなら、代用品の名前よりも原材料の確認を優先してください。水のアイシング、れん乳のアイシング、ココアペーストは、それぞれ使う材料が違います。たとえば乳を避ける必要がある場合、れん乳を使う候補は選べません。
埼玉県のアレルギー表示の案内では、商品の原材料名を確認し、同じ商品でも購入のたびに表示を確認するよう説明されています。不明な点は製造者へ問い合わせる案内もあります。前に使えた商品でも、購入時の表示を確認しましょう。
描く材料に加え、土台の原材料も確認します。粉糖、色を付ける材料、クッキーやケーキも含め、食べるもの全体で考えます。レシピ紹介の「チョコ不使用」といった言葉は、その人が避けたい成分まで含まないことの証明にはなりません。別の人の感想を、自分の場合にも使えるという根拠にはしないでください。
相手に渡すお菓子なら、避ける材料を本人や家族へ確認し、分からないまま手元の素材へ置き換えないことが大切です。食べられるか判断がつかないものは使わず、確認できる方法へ切り替えましょう。この記事の配合紹介は、個別のアレルギーへの適合を保証するものではありません。
まとめ|使える素材と土台を確かめてから描こう

チョコペンをチョコ以外で代用するなら、粉糖と水のアイシングを基本に考え、乳を使えるなられん乳、ココアを使えるなら茶色いペーストも検討できます。選ぶ基準は、欲しい色、食べられる材料、描く土台です。
材料を決めたら、対応する配合で作り、コルネへ入れて試し描きします。線が流れるか、出しにくいかを見て、固さと先の太さを調整してから仕上げましょう。文字が描けることと、元のチョコペンと同じように固まることは分けて考えてください。
ケーキへ直接描くのが難しいときは、別の土台に描く、飾り方を簡単にする、確認できる製菓材料を用意するという次の選択肢があります。食べられない材料がある場合は、デザインより表示確認を優先して、無理のない方法でメッセージを添えてみてくださいね。
