うなぎがない日は、なす・ちくわ・いわしなどで蒲焼き風の丼にする方法があります。ただし、うなぎの身の風味や脂、栄養まで同じになるわけではありません。「うなぎを再現する」より、家にある材料で甘辛い別の一品を作る、と考えると選びやすくなります。
甘辛い丼が食べたいのか、うなぎの身そのものを楽しみたいのかで、選ぶ物も変わりますよね。魚を使ってよいか、下ごしらえをする余裕があるかを先に決めましょう。なすなら野菜の丼、いわしなら魚の蒲焼き、ちくわなら練り物のおかずという違いがあります。
うなぎの代用品は、作りたい料理から選ぶ
| 候補 | 使い方 | 違い・注意点 |
|---|---|---|
| なす | やわらかく加熱し、開いて蒲焼き風の丼に | 野菜の食感。魚の味や栄養は再現しない |
| ちくわ | 切り開いて焼き、甘辛く味つけする | 練り物の弾力が残り、原料は魚 |
| いわし | 開いて骨を取り、蒲焼きにする | 魚の風味が異なる。骨と加熱に注意 |
| 厚揚げ | 食べやすく切り、照り焼きのおかずに | 豆腐料理への変更。うなぎの食感とは別物 |
この表は味の近さの順位ではなく、料理の選択肢です。価格も商品や時期で変わるため、必ず安くなるとは限りません。うなぎの香りや身そのものを楽しみたい料理では、代用せず献立を変える選択もあります。
候補が決まったら、主材料だけでなく、たれ・粉・油と調理道具もレシピの材料一覧で確認します。なすがあっても、紹介する配合に必要な調味料がなければ、そのまま着手しない方がよいでしょう。市販の蒲焼きだれを使うなら、そのたれを使う料理の案内を選び、別レシピの配合へ目分量で差し込まないようにします。
なすは下ごしらえをして蒲焼き風にする
なすを使うなら、表面にたれを塗って焼くだけでなく、先に身をやわらかくする工程が大切です。ヤマサの「茄子の蒲焼丼」では、皮をむいて加熱したなすを開き、粉を薄くつけて焼いてからたれを絡めています。材料と工程はヤマサ公式のレシピで確認できます。
なすの大きさや加熱器具が違えば、同じ時間で仕上がるとは限りません。レシピの条件を確認し、硬さが残っていれば加熱を調整しましょう。たれを煮詰める段階だけで、中までやわらかくしようとすると扱いづらくなります。
必要な材料・道具と、仕上がりの違いを確認する
リンク先では、長なすのほか、小麦粉・ごま油・しょうゆ・砂糖・酒・みりんなどを使います。なすを先に電子レンジで加熱してからフライパンで焼く作り方なので、レンジで使えるラップと器具も確認してください。たれを絡める前に下ごしらえが必要で、加熱済みのうなぎを温めるだけの場合とは段取りが違います。
なすを開くときは、リンク先の切り方と厚みの整え方を確認しましょう。うなぎの形へ近づけるための工程であって、なすが魚の身になるわけではありません。丼の見た目より手軽さを優先したいなら、切ったなすを使う別の甘辛い料理へ変えることもできます。その場合も、切り方に合うレシピから選び直します。
なお、この公式レシピにはオイスターソースも使われています。野菜が主役だからといって、料理全体が魚介不使用とは限りません。魚介を避ける目的なら、たれの原材料も含めて別のレシピを選んでください。
ちくわと厚揚げは、別のおかずとして使う
ちくわは切り方と粉を付ける工程を確認する
ちくわを切り開いて甘辛く焼く方法は、柳川かおりさんの「ちくわの蒲焼き」でも紹介されています。うなぎの代わりに丼の具を用意したいときの候補ですが、味も歯ごたえも、ちくわのままです。
すでに塩味のある練り物に濃いたれを重ねると、味が強くなります。市販の蒲焼きたれを使う場合も、容器の使用案内を確認し、料理に必要な分だけ取り分けましょう。うなぎに使う量を、そのままちくわへ移す必要はありません。
紹介したレシピは、切り開いたちくわを平らに整え、片栗粉をまぶしてから焼く方法です。ちくわにたれを塗るだけの案とは違うので、粉や油も用意できるか確認しましょう。爪楊枝を使う工程を採用する場合は、食べる際に残さないようにし、詳しい分量と作り方はリンク先に合わせてください。
厚揚げは照り焼きへ献立を変える
厚揚げがあるなら、うな丼に似せることにこだわらず、照り焼きのおかずとして組み立てる方法もあります。商品に書かれた調理方法と、厚揚げ用のレシピを使いましょう。やわらかい豆腐とは扱いが違い、うなぎと同じ重さにそろえても仕上がりは同じになりません。
一例は、キッコーマンの「厚揚げのコクうま照り焼き」です。厚揚げに小麦粉をまぶし、エリンギ・アスパラと焼いてから、しょうゆ・みりんなどで味を付けます。野菜や粉も必要な料理なので、厚揚げだけで作れる提案ではありません。材料がそろえば、甘辛い豆腐のおかずへ切り替えられます。
いわしは骨の処理と加熱を省かない
魚の蒲焼きを食べたいなら、いわしが候補になります。キッコーマンの「いわしのかば焼き」では、開いて骨を処理し、粉を薄くつけて焼いた後、たれを煮絡める手順が示されています。
下処理が難しい場合は、蒲焼きに使える開いた切り身を選ぶ方法もあります。ただし、切り身や骨取り表示でも、食べる前の骨の確認は必要です。小骨が心配な人に出すときは、とくに慎重に確認してください。
市販の加熱済みうなぎを温める工程と、生のいわしを調理する工程は別です。生魚は中心まで十分に加熱し、扱った手や器具を清潔にします。加熱前の魚に触れたたれを、そのまま味見したり、食卓用のたれとして使い回したりしないでください。
厚生労働省の家庭での食中毒予防でも、生の魚などの汁を調理済みの食品へ移さないこと、加熱する食品は十分に加熱することが案内されています。骨を取る作業と、加熱・衛生の確認は別々に必要です。下処理に自信がなければ、無理に生魚を選ばず、使える別の食材へ変更しましょう。
魚を避ける場合は、材料名だけで判断しない
「うなぎを買い忘れた」と「魚を食べられない」では、選べる代用品が違います。ちくわは魚の加工品で、なすの料理にも魚介入りの調味料が使われることがあります。
アレルギーなどで特定の原料を避ける場合は、食材・しょうゆ・たれ・練り物それぞれの表示を確認してください。なすや厚揚げに替えれば誰でも安全、という意味ではありません。原料が確認できないものは使わないようにしましょう。
まとめ:うなぎの再現より、別の料理として選ぶ

野菜の丼ならなす、練り物の蒲焼きならちくわ、魚のおかずならいわしが候補です。厚揚げは豆腐の照り焼きとして考えると、無理なく献立を変えられます。
同じたれを使っても、食感や風味、栄養は異なります。材料ごとのレシピを確認し、必要な下処理と加熱を行って、手元の食材に合う一品を作りましょう。

