買い置きの缶詰を使おうとして、缶切りが見当たらないと困りますよね。缶切りの代わりにスプーン・硬貨・ドライバーを使って、ふたを削ったり穴を開けたりする方法は、この記事ではおすすめしません。まずは、その缶が正常なプルタブ式か、缶切りを使うタイプかを確認しましょう。
正常なプルタブ式なら商品の指定どおりに開けます。缶切りが必要な缶は、対応する缶切りを借りる・購入する方法へ。タブが取れた缶は、普通の缶と同じ扱いにせず、そのメーカーの案内を確認してください。
今ある物で何とかしたくなる場面ですが、開けられたことと、安全に扱えたことは別です。この記事では、無理な開封手順ではなく、缶の状態に合わせて次に何をするかを整理します。
缶の種類で、次の行動を分ける
ふたにリング状のつまみがある缶は、イージーオープン缶と呼ばれるタイプです。正常な状態なら、そのつまみを使う開け方が示されています。一方、缶切りを使って開けるタイプには、それに対応する道具が必要です。
リングが付いているからといって、壊れた状態でも同じように開けられるとは限りません。「最初から缶切りが必要な缶」と「タブが取れて開かなくなった缶」は分けて考えましょう。
| 缶の状態 | 進め方 |
|---|---|
| 正常なプルタブ式 | 商品に示された開け方を確認して、タブを使う。 |
| 缶切りで開けるタイプ | その缶に対応する缶切りを確保し、道具の説明に従う。 |
| タブが取れた・変形した | 工具でこじらず、メーカーの開封・相談案内を確認する。 |
| 途中まで開いている・削った跡がある | 続きを無理に開けない。破損や異物の懸念があれば食べずに相談する。 |
正常なプルタブ式は、メーカーの開け方を確認する
はごろもフーズの缶詰なんでもQ&Aには、イージーオープン缶の開け方が図で示されています。缶を安定した台へ置き、リングをまっすぐ起こして引き上げる流れと、左右にねじらない注意が案内されています。
同社の図では、安定した台に置いた缶を押さえてリングを起こし、リングに人差し指を掛け、ふたに親指を添えて手前へ引く流れが示されています。正常な同タイプの缶が対象で、タブが取れた缶や変形した缶をこの手順で開けるという意味ではありません。開ける前に移し先の器や取り分け用の器具も用意しておくと、開封後に鋭いふたを持ったまま探し回らずに済みます。
手元の商品の表示を優先し、リングの形や開け方が異なる場合は、その商品の案内を確認してください。開封後のふたと缶の縁は鋭いので、指で切り口をなぞったり、ふたの縁をつかんだりしないようにしましょう。
つまみに指を掛けにくい、思うように開けられないときには、別の物を差し込んで押す方法へ切り替えず、手伝える人やメーカーへ相談します。指先の力で困る場合も、商品の状態に合った方法を確認することが先です。
開けた後に温める場合も、缶のまま加熱へ進めないでください。はごろもフーズの前掲Q&Aでは、中身を鍋や皿へ移して温めることと、残った中身を別の容器へ移して冷蔵することが案内されています。開封の方法だけでなく、食べる・保存する段階も商品の表示に従いましょう。
タブが取れた缶は、缶切りで開け直せると決めない
ここは特に迷いやすいところです。缶切りを持っていれば解決するように見えますが、イージーオープン缶の扱いは、そのメーカーの案内を確かめてください。
たとえば宝幸のリングが外れた場合のFAQでは、相談窓口へ連絡するよう示しています。同社は、缶切りで開けるとらせん状の切りくずが出ることがあるため、使用を控えるよう案内しています。
これは宝幸の案内であり、すべての缶詰メーカーで一律に同じ対応という意味ではありません。ただ、普通の缶と同じつもりで開け直してよいとは判断できないので、商品名やメーカー名を見て、対応するFAQや問い合わせ先を確認しましょう。
調べるときは「メーカー名・商品名・リングが取れた」などで探し、対象商品に当てはまる案内かを見ます。説明が見つからなければ、缶と商品の包装を手元に残したまま、相談窓口へ問い合わせてください。
スプーンや工具の方法を、注意書き付きで勧めない理由
缶詰の開封は、金属のふたと縁を扱う作業です。はごろもフーズの前掲Q&Aも、通常の開封後であっても、ふたや缶の縁によるけがへ注意を促しています。用途外の道具なら、「ゆっくり進める」「布を巻く」といった工夫だけで、安全な方法として紹介することはできません。
スプーンでこする、硬貨で押す、ドライバーを差し込むといった方法は、手元の缶と器具で安全に行える条件を確認できません。そのため、ここでは代用品として紹介していません。メーカーがすべての即席の方法を一律に禁止しているという意味ではなく、根拠が確認できない方法へ進まず、対応する道具を確保することをすすめています。
軍手や厚い布を使ったことだけで切創を防げるとは判断しません。また、見える切りくずを取り除いたことだけで、中身に異物が残っていないとも言い切れません。少しだけ試してから判断するのではなく、対応する道具や案内を確保してから進めましょう。
缶切りが必要なら、借りる・買う・食事を替える
缶に対応する道具がないか、身近な人へ聞く
家族や近くの知人に頼れるなら、缶切りを持っていないか聞いてみましょう。多機能道具を持っている場合も、説明書で缶切り機能と対応する缶の種類を確認します。栓抜きのような突起が付いていても、缶切り機能があるとは限りません。
借りた道具の使い方が分からない場合は、貸してくれた人だけでなく、製品の説明書も確認してください。壊れた物や、今回の缶に対応しない道具は使わず、別の方法を選びます。
購入する前に、店へ取り扱いと在庫を確認する
買いに行けるなら、近くの店舗へ取り扱いと在庫を聞いてから向かう方法があります。どの店にも置いてあるとは限らないので、急いでいるときほど先に確認しておきたいですね。
選ぶ際には、対応する缶の種類、使い方、握りやすさ、保管場所を見ます。手動か電動かだけで安全性を決めず、自分で説明書どおりに使えるかを基準にしてください。
確保できなければ、今ある別の食品で対応する
すぐに缶切りを用意できないなら、袋入りの食品や、正常に開けられる別の商品へ替える方法もあります。予定の料理を少し変え、その缶は道具を用意してから使うと考えれば、無理にこじ開ける必要はありません。
非常用の備蓄でも、缶の開け方と必要な道具を一緒に確認しておきましょう。道具を使う缶を備えるなら、対応する缶切りも取り出しやすい場所に置いておくと、開封の段階で困る場面を減らせます。
すでに削った・穴を開けた場合は、食べてよいと自己判断しない
無理に開けようとして切りくずが出た、缶が破損した、異物が入った疑いがある場合は、その中身を食べず、メーカーへ相談してください。目視で異物が見えないことや、別の器へ移したことだけで、安全に食べられるとは判断できません。
相談するときは、商品名、開けようとした方法、使用した道具、缶の状態を伝えましょう。確認のためにさらにふたを切ったり、中身を口にして確かめたりする必要はありません。
まとめ:缶の状態に合う方法を先に確認しよう

缶切りがないときは、正常なプルタブ式か、缶切りが必要な缶かを確認します。正常なタブは商品の指定に従い、缶切り式は対応する道具を確保しましょう。タブが取れた缶は、メーカーの案内を確認してから対応します。
スプーン・硬貨・工具での開封を試さず、借りる・購入する・別の食品へ替える選択肢を使ってください。すでに破損や異物の懸念がある場合は、食べる前に相談することを優先しましょう。

