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ラードの代用品は?炒め物・餃子・お菓子での使い分け

白いラードを入れた器とスプーンを主役にした、家庭の調理台のイラスト。 キッチン・調理

ラードがないとき、炒め物や餃子を焼くための油なら、サラダ油・なたね油・米油が候補です。ただし、ラードの豚脂の風味までは再現できません。お菓子の生地に練り込む場合は、別の油をそのまま同量入れるのではなく、その油脂を使うレシピに切り替えます。

代用を考える前に、レシピでラードを「焼く・炒める油」「具に加える脂」「生地に使う油脂」のどれとして使っているか確認しましょう。

ラードの代用品と、向いている用途

候補 考えられる用途 注意する違い
サラダ油・なたね油・米油 炒め物、餃子を焼く油、揚げ物 ラードの豚脂の風味は付かない
ごま油 ごまの香りを生かす炒め物など 豚脂ではなく、ごまの風味になる
市販の牛脂・鶏油 その商品が案内する料理 動物の種類も風味も違う。用途表示を優先する
バター バターを使う料理・お菓子の配合 乳成分や塩分を確認する
ショートニング それを使う焼き菓子やパンの配合 ラードの香りの代用ではない。製品用途を確認する

この表は料理を切り替えるための目安です。どの候補も、ラードと同じ味・食感になるという意味ではありません。

材料を混ぜる前に、油脂の置き場所を確認する

レシピの材料欄でラードを見つけたら、工程まで読んで使う場所を確かめます。フライパンへ敷く油なのか、肉の具へ練り込む脂なのか、生地に混ぜる油脂なのかを分けると、植物油で調理する案と、配合全体を選び直す案を区別できます。

手元の油は、食品用で、行う加熱調理に使える製品かを確認します。容器に用途や保存方法が分からないもの、自家製で保存状態が不明な脂は、候補の名前が同じだからと選ばないでください。食事上避ける原料がある場合は、調理法を決める前に表示も見ます。

ラードの役割は、油だけでなく豚脂の風味

日本マーガリン工業会のラードの解説では、純製ラードは豚脂100%、調製ラードは豚脂を主体に他の油脂を合わせたものとされています。商品によって原料構成が違うため、まず容器の表示を見てください。

ラードを替えるときは、油として調理できることと、豚脂の風味が付くことを分けます。植物油で野菜を炒めることはできても、油を増やせばラード特有のコクに近づく、というものではありません。

豚由来の原料を避けたい場合も、牛脂や鶏油なら無条件に使えるとは限りません。食事上の制限に応じて、原材料や製造上の注意を確認し、不明な商品は選ばないようにしましょう。

炒め物・チャーハン・揚げ物の代用

調理用なら、加熱に使える液体の食用油を選ぶ

チャーハンや野菜炒めで、鍋に入れる油としてラードを使う場合は、加熱用のサラダ油・なたね油・米油などが候補になります。レシピの調理用油の量を基準にし、「風味が足りないから」と油を重ねて増やさないようにします。

日清オイリオの油の使い分けでも、これらの油は加熱調理に使えると案内されています。一方、アマニ油・えごま油・MCTオイルは、炒め油や揚げ油の候補にしません。

揚げ物は油の種類と、機器に必要な量を確認する

ラードで揚げる料理を植物油に替えるなら、揚げ物用として使える商品を選びます。風味は変わりますが、家庭では無理に動物性の脂を探さず、その油を使う作り方に合わせられます。

「少量から足す」という考え方を、揚げ物の油量にそのまま当てはめないでください。鍋やIH機器が指定する油量・使用条件を守ります。東京消防庁の注意でも、IHでの少量の油や不適切な鍋の使用は火災につながるおそれがあるとされています。加熱中はその場を離れず、離れるときは加熱を止めます。

バターやパンに塗るマーガリンを、揚げ油全量の代わりにはしないでください。調理油と同じ使い方ができるかは、商品の用途表示で判断します。

餃子は「焼く油」と「具に入れる脂」を分ける

フライパンに敷くラードなら、加熱に使える植物油へ替える方法があります。ごま油を選ぶときは、香りが変わることを踏まえ、使いたい餃子のレシピに合わせましょう。

一方、餃子の具に練り込むラードは、焼く油とは役割が違います。同じ量の液体油を加えれば同じ具になるとは限りません。ラードを使わない餃子の配合を選べば、肉と野菜、調味料のバランスを確認できます。

生のひき肉入りの具を味見して、油や塩分を調整しないでください。味の確認は、少量を中心まで加熱したものに限ります。油を替えても、肉に火を通す必要は変わりません。調理・保存については、厚生労働省の家庭での食中毒予防も確認できます。

ラードを使わない餃子の配合へ切り替える例

具の配合から切り替える例には、味の素の「手作り餃子」があります。ラードは材料に含まれず、豚ひき肉・キャベツ・ねぎ・しょうが・にんにくに、指定のオイスターソースと鶏がらスープを合わせ、焼く油にはサラダ油を使う作り方です。

キャベツの水気をしぼってから具を混ぜ、皮で包み、焼いて蒸し焼きにする手順も含めて選びます。必要な皮・調味料・ふた付きのフライパンがあるかを先に確認してください。元の具をすでに混ぜた状態へ、掲載の調味料をさらに足す救済例ではありません。

お菓子ではショートニングやバターの専用配合へ

ショートニングは、ラードの風味を付けるための油脂ではありません。日本マーガリン工業会の解説では、焼き菓子やパンなどの生地に使われる油脂として紹介されています。手元の商品が製菓用なら、それを使うレシピを選びましょう。

ラードをバターに替える場合も、風味だけの問題ではありません。バターは乳由来で、有塩か食塩不使用かによっても条件が変わります。液体油、ラード、バターを一律に同じ量で交換する表は、すべての生地に使えるものではありません。

特にパイやクッキーでは、油脂の状態や混ぜ方が仕上がりに関わります。初めて作るなら、ラードの配合を自己流で直すより、手元の油脂に合う配合を最初から使う方が進めやすくなります。

選び直すときは、材料名だけでなく、油脂をやわらかくするのか、冷たいまま粉と合わせるのか、溶かして加えるのかまで読みます。同じ油脂でも工程が異なるレシピを途中で合成せず、必要な状態にできる道具と準備時間があるかを確認してから始めましょう。

牛脂・鶏油や余った脂を使うときの注意

牛脂や鶏油は、それぞれの原料の風味を持つ別の油脂です。ラードの風味に戻す材料ではなく、料理をその風味に変える候補と考えます。市販品は、加熱の必要性や用途、開封後の保存方法を確認して使ってください。

肉を調理して出た脂や、自家製の油脂は、市販のラードと同じ保存条件では扱えません。水分や肉片が混ざったものを、常温で保存できる油だと思って置かないようにします。保存状態が不明な脂を代用に使うのも避けましょう。

まとめ:料理の中で担う役割を見て選ぶ

炒める・焼くための油が必要、加熱用の食品用植物油が候補、商品と機器の使用条件を確認。餃子の具にラードを使う予定、ラードなしの具の配合へ、焼く油の交換とは役割が違う。お菓子の生地に使いたい、バター・ショートニングの配合へ、油脂の状態・材料・工程を選び直す。油脂を一律に同量交換せず、用途と原材料を確認。 生の具は味見せず、保存状態が不明な脂は使わない。

ラードの代用品は、炒める・焼くためなら加熱用の植物油が候補です。ごま油・牛脂・鶏油は別の風味に変える候補で、ラードと同じ味にはなりません。

餃子の具やお菓子の生地に使う場合は、その油脂に合うレシピへ切り替えましょう。用途、原材料、保存方法を確認することが、無理なく代用するための出発点です。

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