料理を始めようとして、生クリームがないことに気づくと困りますよね。「牛乳を入れればよい?」「ヨーグルトならあるけれど」と迷ったら、まず何に使う予定だったかを分けてみましょう。
料理なら牛乳ベースの配合、泡立てたいならホイップ用の商品、添える仕上げなら水切りヨーグルトなどが候補です。ただし、どれも生クリームと同じ分量・作り方で使えるとは限りません。お菓子に混ぜる場合は、生クリームなしで成立するレシピを選び直すと判断しやすくなります。
作りたいものに合う選択肢を探し、手元の材料で難しい場合も次の行動を決めていきましょう。
生クリームの代用品は用途から選ぶ
生クリームを使う目的は、料理に加える、泡立てて飾る、お菓子の材料に混ぜる、といった場面で異なります。最初にレシピの材料欄と使う工程を見て、どの役割だったかを確かめてください。
| 使いたい用途 | 候補・切り替え方 | 選ぶ前の確認 |
|---|---|---|
| ソースやグラタンなどの料理 | 牛乳・バター・小麦粉を使うソースの配合へ | その配合に必要な材料と作り方がそろうか |
| ケーキへ塗る・絞る | 用途に合う市販ホイップ | ホイップ用か、希望する仕上げに使えるか |
| デザートへ添える | 水切りヨーグルトなど別の仕上げ | 味や見た目が変わってもよいか、準備できるか |
| チーズケーキ・生チョコなどに混ぜる | 生クリームを使わないレシピを選び直す | 材料・配合・工程をまとめて確認できるか |
雪印メグミルクのクリーム研究室では、クリームは生乳を分離して脂肪分の多い部分を取り出したものと説明されています。さらに、成分や用途によって製品を分けています。同じ白い液体に見えても、牛乳やコーヒー用の品をそのまま同じ用途へ当てはめるのは避けたいですね。
「生クリームと同じにしたい」のか、「今日の料理を別の形でも完成させたい」のかで選び方も変わります。前者なら対応する商品を用意することを優先し、後者なら手元の材料で成立する作り方を探す、と分けると迷いが減ります。
料理は牛乳ベースの配合へ切り替える
料理のソースに使う予定なら、牛乳を使って作る配合へ変更する方法を検討できます。ソース全体の材料と手順を選び直す考え方です。
牛乳・バター・小麦粉のソースを使う
牛乳、バター、小麦粉があるなら、それらを使うホワイトソースが候補になります。雪印メグミルクのホワイトソースの作り方は、バターで小麦粉を炒め、いったん火を止めて粗熱を取り、牛乳を加えて混ぜてから加熱してとろみをつける流れです。
ここでは、小麦粉も使ってソースを作っています。牛乳とバターを混ぜた液体が、生クリームそのものになるという説明ではありません。この配合へ変える場合は、ソースを作る工程も予定に入れましょう。
進める前に、確認先の分量に必要な材料、加熱できる器具、使う料理を確かめましょう。ソースが必要な料理を牛乳ベースで作りたいときに向く選択です。一方、泡立ててケーキへ塗る目的には、このホワイトソースの作り方を転用しません。
ソースを用意したあとは、グラタンなど、選んだ料理のレシピへ戻って具材と合わせます。ソースの配合と料理全体の材料を別々に確認すると、もとの生クリーム用レシピと途中で混ぜずに進められます。必要な小麦粉やバターがなければ、材料を抜いて続けず、手元の材料に合う別の料理を選ぶところへ戻って大丈夫です。
元のレシピへ牛乳を同量で足さない
生クリームと牛乳は別の材料なので、元のレシピに書かれた生クリームを、そのまま同量の牛乳へ替える方法はここでは案内しません。とくに、ソースだけでなく料理全体の液体量が決まっている場合は、置き換えたあとの仕上がりまで確認する必要があります。
選ぶ順番は、まず作りたい料理を決め、牛乳を材料にするレシピを探し、その材料と工程を通して読む、です。クリーム系のパスタが目的なら牛乳を使うパスタの配合、グラタンならホワイトソースを使う配合、と料理に合う入口を選びましょう。
確認したいのは、牛乳以外に何を使うか、ソースを別に作るか、いつ具材と合わせるかです。すでに材料を切っている場合は、切り替え先の手順に合わせられるかを確認します。分量を決めるのは、採用したレシピを確認してからにしてください。
仕上がりの目標も選んだレシピに合わせます。「生クリームを入れたときと同じ濃さにしたい」と、別の材料を重ねて足す方法には進みません。味や見た目を変えたくない料理なら、必要な生クリームを用意する選択を残しましょう。
ホイップや添えるクリームをどう選ぶ?
泡立てて形を作ることと、デザートの横に添えることは分けて考えます。使いたい食材を見つけたら、希望する飾り方にも使えるかを確認しましょう。
市販ホイップは用途と表示を確認する
ケーキへ塗る、絞り袋で飾るなどの目的なら、手元にある商品がホイップ用かを先に見ましょう。雪印メグミルクの用途別の説明では、ホイップ用とコーヒー用を分け、コーヒー用はホイップに適していないと案内しています。コーヒーへ入れる小さな容器の品を、見た目だけで泡立て用に選ばないことが大切です。
市販品の例には、ニューブレンドホイップがあります。メーカーは乳脂肪と植物性脂肪を含む商品として、ホイップと調理に使いやすいと紹介しています。生クリームの代わりを探す場合も、まずこうした用途が確認できる商品かを見てください。
使うときは、商品に書かれた冷やし方、砂糖などの材料、泡立て方を確認します。雪印メグミルクのクリーム研究室でも、流す、塗る、絞るという用途で泡立て方を分けています。希望する仕上げに合う説明を読んでから作業しましょう。
商品が違えば、味や仕上がりまで元の生クリームと同じとは保証できません。レシピに乳脂肪のクリームなどの指定がある場合は、その指定を優先しましょう。手元にコーヒー用しかない、用途が読めない、作り方に必要な条件をそろえられない場合は、無理に泡立てるより、別の飾り方にするかホイップ用を買い足すほうへ切り替えます。
水切りヨーグルトは添える仕上げの候補
デザートに添えるものを用意したいなら、水切りヨーグルトへ仕上げを変える方法もあります。明治の水切りヨーグルトの説明では、ジャムなどを添えたデザートや、ディップ、ソースへの使い方が紹介されています。これはホイップと同じものを作る方法ではなく、別の食材で楽しむ選択肢です。
メーカーが案内する準備は、キッチンペーパーを敷いたざるへヨーグルトを入れ、ざるがボウルの底から浮くように組み合わせてラップをかける、というものです。水切り中は冷蔵庫に入れます。作り方の詳しい量や仕上がりは、確認先の説明に沿ってください。
水切りにかかる時間は、道具や分量、温度で変わると案内されています。食べる直前に準備を始めて、すぐ同じ仕上がりを得られるとは考えないほうがよいですね。予定に間に合うかを先に見て、難しいなら水切りを急がせるのではなく、その日の添え方を変えましょう。
この方法が向くのは、ケーキや果物に添えるものを、ヨーグルトの味や見た目で楽しめる場合です。ホイップを塗り重ねたい、立体的に絞りたい場合には、そのまま置き換える候補にしません。ジャムなどと一緒に別のデザートとして出す、飾りを省いて本体を楽しむ、といった変更もできます。
お菓子は生クリームなしの配合を確認する
生地やチョコレートへ混ぜるときは、完成したクリームを横へ添える場合とは違います。材料を抜くことより、作りたいお菓子に合う配合を選び直すことを優先しましょう。
チーズケーキは材料と作り方を確認する
チーズケーキには、生クリームを材料にしない配合の例があります。森永製菓のチーズケーキは、指定のスポンジケーキミックス、卵、牛乳、クリームチーズ、レモン汁、砂糖を使うレシピです。生クリームを買わずに作る方法を探すときの、具体的な入口になります。
ただし、この例は指定のミックスを使い、スポンジの作り方と組み合わせて仕上げるものです。ほかのチーズケーキの生クリームを牛乳へ替える比率や、ミックスを省いて作る方法の根拠にはしません。選ぶ場合は、生クリーム以外の材料もそろっているか、必要な道具と工程に対応できるかを確認してください。
反対に、ヨーグルト入りのレシピだから生クリームが不要、とは判断できません。明治のヨーグルトチーズのレアチーズケーキでは、水切りヨーグルトに加えて生クリームとゼラチンも使い、クリームを泡立てて混ぜています。代えているのはクリームチーズで、生クリームを省く説明ではありません。
見る順番は、題名ではなく材料欄、次に生クリームを使う工程、最後に必要な道具です。焼くタイプへ変えてよいか、冷やして固める仕上がりが必要かも考えましょう。材料が合う別レシピが見つかれば、その配合全体を採用します。
生チョコ・ムースは配合を選び直す
生チョコやムースも、生クリームを使わずに成立する配合を選びましょう。最初に、材料のクリームを液状で加えるのか、泡立てて混ぜるのか、レシピの工程を見てください。使い方の違う配合を途中で組み合わせず、生クリームを使わずに作るためのレシピを探すのが入口です。
前のレアチーズケーキのように、クリームを泡立てて混ぜる配合では、その工程も含めて確認します。別の材料を使うなら、その材料を前提にした分量と作り方を探してください。
チョコレートのお菓子なら、チョコレートの種類、追加する材料、混ぜ方、冷やす工程まで通して読めるレシピを選びます。どの状態で仕上げるかが不明なままでは作業に移らず、作り方を確認してください。分量に加えて、完成までの手順がわかることを大事にしましょう。
手元の材料に合う作り方がなければ、今日の仕上げを変えても大丈夫です。ムースの形にこだわるなら必要な品を用意する、デザートを出せればよいならヨーグルトにジャムを添えるなど、目的を分けて選び直せます。すでに元の配合で混ぜ始めた場合は、そのまま別レシピの続きへ進めるとは考えず、作業前の材料選びとは区別して判断してください。
表示と保存を確認し、難しければ買い足す
代わりの品を選んだら、用途に加えて原材料とアレルゲン表示も確認します。たとえばニューブレンドホイップは、植物性脂肪を含む一方、乳成分と大豆も表示されています。「植物性」という言葉だけで乳成分を含まないとは判断できません。食べる人の条件がある場合は、実際に使う商品の表示を基準にしてください。
保存も元の生クリームの感覚で決めず、手元のパッケージに従います。雪印メグミルクはクリーム類について、表示に沿った冷蔵保存と、開封後は密封して早めに使い切ることを案内しています。水切りヨーグルトを作る場合は、前に紹介した冷蔵庫内での手順を守り、準備の方法と保存の確認を分けて考えましょう。
見た目の似た品を見つけても、用途と原材料を確認しましょう。原材料の条件が合わない、ホイップ用か確認できない、指定の材料や工程をそろえられない場合は、その案を見送り別の方法へ切り替えます。
買い足すか迷ったときは、必要なのが料理のソースなのか、ケーキの飾りなのか、お菓子の材料なのかを整理します。同じ仕上がりを守りたい部分があるなら、レシピが指定する生クリームを用意しましょう。仕上げを変えられる場合は、牛乳ベースの料理やヨーグルトを添える形へ変更できます。
まとめ

生クリームがないときは、まず料理へ加えるのか、泡立てるのか、お菓子へ混ぜるのかを確認しましょう。料理なら牛乳・バター・小麦粉を使うソースの配合が候補になり、泡立てたいなら用途に合う市販ホイップを選びます。添える仕上げを変えてよい場合は、水切りヨーグルトも検討できます。
チーズケーキや生チョコなどは、生クリームを使わない配合と手順を探してください。ヨーグルト入りという題名でも、生クリームを併用するレシピがあります。材料欄と使う工程を読むことが、選び間違いを防ぐ入口です。
用途に合うかを確認してから、必要な材料と作り方をそろえるという順番で進めましょう。元の味や飾り方を維持したいなら必要な品を買い足し、別の仕上げでよければ作り方を変更する。手元の材料に合わせながら、完成させたいものに合う方法を選んでくださいね。
